ここでは、開催された「実践的アドラー心理学セミナー(ELS)(第1期)」の内容からワンポイントレッスン♪
怒りが生じる前に、必ず、その原因となる感情が生じています。
怒りを抑えようとするのではなく、自然な感情と受け入れることから始めましょう。
そして、怒りの原因となる感情を適切に表現できる方法「Iメッセージ」を身につけます。
日程:2020年6月20日(土) 10:00-12:00
テーマ:感情を使う目的と建設的な表現
ワンポイント:「怒り」の素の感情を知って、I(アイ)メッセージで上手に伝えよう。
怒ることは悪いこと?
感情は、心のサイン
私達は子供の時から、「怒ってはいけない」「感情的になるのは恥ずかしいこと」と教えられてきています。社会で人と付き合っていく上で、確かにそれはその通りです。でも、怒ることは悪いことなのでしょうか?
怒るという感情も「喜怒哀楽」の4つの代表選手に選ばれているくらいですから、主要な大切な感情です。「怒る」感情を持つこと自身は「悪い」ことではないです。抑え込もうとしても、基本的な感情ですから、無理な話というわけです。
「怒るのを我慢しても、結局、爆発してもっと怒っちゃった」ってことありますよね。
実は、この「怒り」は、ある事柄に反応して生まれる感情ではないんです。
「怒り」の前に、その怒りを生み出す「根っこの感情」があるのです。
この「根っこの感情」を大切に扱えば、「怒り」をコントロールすることができるのです。
今回のセミナーでは、参加者の具体的な場面を使いながら、「怒り」の前に生じている「根っこの感情」に気づくことと、感情を、効果的に表現するためのコミュニケーションスキル「I(アイ)メッセージ」を学びました。
毎回、参加者の事例を扱うのが、このセミナーの特徴ですが、「怒り」の事例については、次々に出てきました。みんなの共通の課題なのですね。
ポイント:目的のために感情を使う
①目的を達成したくて感情を使う
こどもが、片づけをしていない。親側の私達は、かっとして、つい、怒ってしまう。よくある場面ですよね。この時、私たちが怒りの感情を使う目的は何でしょうか?
「指示を聞いて欲しい」。聞いてもらうために怒っているんですね。でも、これは二つの理由で建設的ではありません。
- 怒って言うことを聞かせても、「自分で考えて自発的に片づける力」は子供に身につかない。
- 「怒り」の感情を引き起こした感情に向き合わなければ、この「怒り」の場面は、これからも続く。
②「怒り」を引き起こしている感情に注目する
「怒り」は、その前段階に、「怒り」を引き起こす感情があります。この時、「怒り」を二次感情、「怒り」を引き起こす感情を一次感情と呼びます。
片づけをしない子供を叱り、「怒る」のは、
「片付けができないと、将来、社会に出てから困る」という「不安」があるからです。「片付けするように何度も言うのにできていない」という「苛立ち」があるからです。「片づいていない部屋にいる」ということに「不快感」を感じるのかもしれません。
同じ「片付いていない」という事実に対して、生じる一次感情は、千差万別です。
それぞれの人の持った一次感情が何かにまず気づき、次に、それをコントロールすることが大切なのです。
「怒り」の感情を建設的な表現で伝えて、目的を達成する方法
それが、I(アイ)メッセージです。私メッセージとも言います。
一言で言えば、「私」を主語として表現します。
Iメッセージには、、
を盛り込みます。
先の、片づけをしない子供の例なら、
という具合になります。
こんなこと言えるぐらいなら、怒ってないわよ~という声が聞こえてきます。
でも、怒って言うことを聞かせたところで、あなたの一次感情(不安や心配など)は満足しないし、あなたの目的(こどもが自主的に適切な行動をとる)は達成できていないのです。
物は試しでやってみませんか?トライしてみてください。
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