Maker’s Clubみんなの工作博物館
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【コラム】目的は「好奇心を究めること」

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こどもたちが自分の「好き」を思いっきり楽しむことの大切さ

Maker’s Clubの目的

Maker’s Clubのコンセプトをもっともシンプルに言えば、
「こどもたち自身が自分の『好奇心』を本質から究めること」を支援して、
ミライの夢へつなげること
と言えます。
本来、こどもたちの「好奇心」の先は、工作とは限りません。虫でも、石でも、自然でも、歴史でも、戦国武将でも、飛行機でも、コンピュータでも、なんでもいいのです。
好奇心の対象は、多様であって当然です。
Maker’s Clubに集まるこどもたちは、「ものづくりが好きなこどもたち」です。Maker’s Clubも工学領域を専門としています。
ですから、ここでは好奇心は「『ものづくり』に関係する何か」ということになります。
そして、ここで特徴的なのは、このこどもたちの「好奇心」の領域、「技術」は、彼らの未来につながっている点です。

Maker’s Clubはどういう場所でしょうか?

Maker’s Clubは、技術者やこどもメイカー、それを支える大人達の集いの場です。
こどもたちが、自分の好奇心をそれぞれに持ち寄って、語り合ったり、楽しんだりする、繋がる扉を持つ場所です。仲間と繋がるだけでなく、技術者とも交流して、こどもたちが未来を具体的に思い描き、夢を膨らませる場所です。
Maker’s Clubの「究めるためのものづくり学習システム」は、次のような活動で構成されています。
  • 自分の工作活動
  • みんなの工作博物館
  • 技術者との交流
  • 機関誌

それらの位置づけと関係性は、このようになっています。

図1 Maker’s Clubの「好奇心を究める」ためのしくみ

こども達は、自分の好奇心の矛先のものづくりに取り組みます。自分で独自に考えて試行錯誤し、それを仲間と共有することで相互に学び合います。ここに、Maker’s Clubの工学領域の専門家が、工作支援をします。

こどもたちの工作体験は、この「独自」「相互」のループをグルグルと回りながら、好奇心を追究していきます。

好奇心を究めるための3つの工夫

図1にあるように、主役はこどもたちの「独自・相互」の工作活動です。ここで、こどもたちはそれぞれの好奇心を究めていきます。「究める」とは、

きわめる[究める・窮める]ものごとをどこまでも明らかにする。「学をー・真理をー」
「三省堂国語辞典 第七版」より
とあります。「明らかにする」とは、「なぜだろう?」と疑問を持って、実験(試行錯誤)して、原理や理由(メカニズム)を知ることです。技術そのものだけではなく、技術の役割やそれにかかわって生きていくことも含みます。
それらのことを知るためには、手を動かすだけの工作では難しいかもしれません。
そこで、Maker’s Clubでは、3つの工夫をしています。
  • みんなの工作博物館

こどもたちは、興味のあるところにはトコトン突っ込んでいきますが、そうではないところには知らん顔の傾向があります。工作・技術の、様々な領域に触れて、多くの対象の中から、自分の好奇心を育てていってほしい。そのような、興味関心を「広げる」場所が、みんなの工作博物館です。

  • 技術者との交流

好奇心の対象となっているものづくりの先に広がる世界や日常、醍醐味にふれることで、「未来への想像力」を育てます。

  • 機関誌

まだ、公開で来ていませんが、こども達の工作日記の掲載、かつどうほうこくだけでなく、工作の背景となる知識を理解したり、工作記事で工作を楽しんだり、と、工作体験と知識・スキルを繋ぎます。技術者からこどもたちへのメッセージ「夢へのバトン」も掲載します。

保護者も、子育て、キャリア支援を学び、繋がります。

過去を振り返るのではなく、今とミライを見つめて、目的のために今何ができるのかを考え、実践するアドラー心理学に基づく子育てセミナー、色彩心理カウンセラーによる、色を手掛かりにこども達とのコミュニケーションや対人関係の困りごとに解決策を見出すセミナー、親同士がつながる「つながるママカフェ」などを提供中。

こどもの工作を通じて、大人達もつながり、笑顔になって行きます。

解決すべき課題もあります

ものづくりの好きなこども達の好奇心は、本当に多様で、その専門領域は、あちらこちらに広く亘っています。
その上、その時間的変化も多様です。
ひとつことをじっくり何か月もかけて取り組むこどもメイカーもいれば、あれこれと、ものすごい速さで移り変わっていくこどもメイカーもいます。

こどもたちの多様な好奇心を受け止め、育てていくために、Maker’s Clubのカバーできる専門領域をもっと広げていくことが今後の課題です。

自分で「好奇心を究めること」が、こどもたち自身の未来を創る。

Maker’s Clubで、工作を使って「好奇心を究める」体験をすることの、意味についてかきました。

今回のコラムは、

「なぜ工作なの?」「工作体験がなぜ未来につながるの?」

という疑問に対する、一つの回答です。

最後に、サイトのトップページにも掲載されている、Maker’s Clubのコンセプトを書きます。

とにもかくにも、こどもたちが、自分自身の好きを思いっきり楽しむことが大切です。

Maker's Club(メイカーズクラブ)は、ものづくりの好きなこどもたちが、自分で考え工夫する探究心と専門知識につながる基礎を身につける工作体験、技術者との交流の機会を提供しています。
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