匠からの回答
遅くなりましたがこの度の質問について上手く伝わるか分かりませんがお答えいたします。
1)マストについて
マストは、箸ですか?
マストですがヨット中央の長い物と前方斜めの短いのは、いずれも家の台所にある菜箸をそのまま使用しました。
また中央マスト下の帆の固定にも菜箸を短くして使用し、箸の中央に溝をつけて帆に竹ヒゴを糊付けしてから菜箸にボンドで固定しました。
マストの帆が左右に回転するようにブリキでリングを作成し小さいボルトとナットで止め塗装しました。
2)舵について
- 金属のところはどうやって作ってるのですか?
この金属は綺麗に曲がってるけど、どうやって曲げたのですか。
工作をする時とても硬くてうまくできません。 - 厚さはどのくらいですか?アルミ板ですか?
- 軸の穴の開け方はどうしているのですか?
手作りの回転丁番の工夫
当初は図面に書かれたように蝶番を使用して船体に固定するつもりでしたが、蝶番のため取り付けても舵が片方の動きしか得られず舵として成り立たない事が分かりました。
そこで舵の後方に舵が左右に曲がるように針釘を軸として取り付け、針釘を挟むようにブリキ板で回転蝶番を作りラジオペンチを使って挟みました。
舵の取り付け方
舵の取り付けは船体の後方に切り込みを入れて取り付けました。
3)本体の構造について
- 木の板だけで作られているの?
- ホンモノの船もこんな風に板が繋いであるのですか?
- 水漏れを木工用ボンドで防いでいると言っていたけれど、水で溶けるのではないですか?
何の木材を使っているのですか?
僕は、舵を取り付けるために最初からへこませているのではないかと思っています。
今回の船底は木の板だけで作成しました。曲線を出すため出来るだけ薄い板を使うことにしました。
今回は、幅が9mmで厚さが2mmの桧板をホームセンターで購入し、カンナで1mmまで薄く削りました。
この薄い板を船底のリブに沿ってボンドで固定しました。
4)船体の板の曲線
- 曲線を出すために、板はまっすぐか、板を曲げて貼っているのですか?
- 丸くなっているけど、縁の曲がっている板は、薄い板だから、特別なことをしなくても曲がったのですか?
- 中の板と外側の細い板をどうやってかたちを合わせたのですか?
曲線がきついところは、クランプを使って挟みリブに固定しました。
曲線がきついところは、薄い板をリブに貼り合わせるためにリブを曲線に沿って少し削っています。
5)塗装前
色も質感も違っている。削ってると思う。隙間なくなってる。
隙間が削って逆に埋まっているように見えているだけじゃないか?
削ったら、木工用ボンドが無くなってしまうと思う。わからない。
- どんな加工をしたのですか?
- 1時間ぐらいかかったですか?
- 紙やすりと思うけど、何番位のものを使ったのですか?
塗装前にしておくことは次の2つの工程です。
①#150の木工用ペーパーで船底に凹凸がなくなるまで削り、さらに#320のペーパーで仕上げる。
②ペーパーで仕上げた後は、仕上げた面の凹凸を更に無くす為にプラモデル用のホワイトサーフェイサー1000を吹き付け、乾燥させた後、#800ペーパーで更に表面を磨く。
6)底の板(センターボード)の取り付け方
板がここでついている。埋め込んだのですか?穴をあけたら水が入るから穴は空けていないと思います。
センターボードはどうやってくっつけているのですか?
センターボードは直接船底に取り付けるのではなく、取り付けるための部材を木で作成し、あらかじめ船底中央に固定しました。
今回は真鍮板(0.5mm)を使用しました。
7)塗装
- 塗装の仕方は筆ですか?スプレーですか?
- どうやったらこんなにきれいにできるのですか?
塗装はエアーブラシを使って塗っています。(スプレー缶でもいいです)
8)木製の甲板
- どうやって塗っているのですか?
- 塗ってるのですか?焼いてるのですか?
甲板は日曜大工でウッドデッキなどに使用する塗料(色はライトオーク)を薄く塗って着色しました。