ここでは、開催された「実践的アドラー心理学セミナー(ELS)(第1期)」の内容からワンポイントレッスン♪
#5 自分のスタイルを明確にする。
日程:2020年7月18日(土) 10:00-12:00
テーマ:自分のスタイルを明確にする。
ワンポイント:自分の物の見方の癖を知って、自分のなりたい自分になるための具体的な方法を身につけよう。
自分らしさがわかると何がいいの?
まず読み進める前に、言葉にしてみてください。
「あなたを一言で言うとどういう人ですか?」
その言葉を思いついてから、先へ読み進めて下さい。
自分らしさは、なりたい自分の応援団
「自分らしく生きる」。よく表現される言葉ですが、「自分らしさ」って何でしょうか?自分らしく生きるとはどういうことでしょうか?
自分らしさは誰かと比べた相対的なものではない
冒頭の「あなたはどんな人ですか?」という最初の質問に、何とお応えになったでしょう?
「明るい」「おとなしい」「積極的」「消極的」などという表現が思い浮かんだかもしれませんね。
これは、自分らしさではありません。他の誰かと比べた相対的な特徴です。ある国で「明るい」と言われている人が、華やかな衣装で踊りながら練り歩くカーニバルを楽しむ南国の陽気な人たちが集まっている国では、「おとなしい」と言われるかもしれませんね。
自分らしさを見つめるということは「誰かと比べて」ではなく、自分自身がどういうことを大切にしたいと思っているか、ということを見つめることなのです。
10歳までの刷り込みにさようなら
ではなぜ私たちは、自分を表現するときに、相対的な特徴を取り上げるのでしょうか?
それは、私たちが「相対的」にモノを判断する文化に生きているからです。こどもの時からそのように言われているからです。明確に比較する表現ではなくても。
みなさんが冒頭の質問で自分を表現する一言も、ぼ「相対的」な表現だったのではないでしょうか?何か基準があって、その基準よりも〇〇だ、という風な。
この自分の特徴への思い込みは10歳くらいまでに完成されると言われています。
そして、その思い込みは同じく、その人固有のものの見方や考え方、そして、生き方に影響します。
自分らしさ
「自分らしさ」はそのひと特有の生き方の価値観です。「このように生きたい」「このようにありたい」という思いです。「なりたい自分」の応援団です。
自分らしさとライフスタイル
ライフスタイルは、出来事に対して、どのように理解し、どのようにふるまうかのスタイル(癖)です。こどもの時からの環境や経験、しつけなどによって、こども達(私達)はライフスタイルを獲得していきます。
それが確立するのが10歳だと言われています。その後はそのライフスタイルを使いながら生きていきます。
ライフスタイルは変えられる
私達は10歳のこどもではありませんので、より成長した今なら、もっと別の見方や行動の仕方ができるはずですが、新しいことにチャレンジするのは不安なので、10歳の時のライフスタイルを変えずに、何とかそれで乗り切ろうとする傾向があります。
しかし、アドラー心理学セミナーで繰り返しお伝えしているように「今の自分を決めるのは自分自身」ですから、変えたいと思えば「自分で決めて変えることができる」のです。
ライフスタイルを変えるために何をするか?
ライフスタイルは、自分が決めれば変えることができます。人は、うまく行かないと分かっている方法でも、失敗の程度の予測が立つので、以前のライフスタイルに固執する傾向があります。
それは、自分の可能性を信じていないということになりますよね?
自分の可能性を信じてみましょう。
自分の能力を信じて、能力を限定せず、自分で決めて変わりたければ変わればいいんです。
演習では
6つのライフスタイルを学ぶ
自分らしさを知ることが、なりたい自分になる第一歩です。
演習では、6つのタイプのライフスタイルを学び、質問紙を使って、自分がどのタイプであるかを知りました。
そして、その特徴を知り、ストレス要因や、対人関係での特徴について学びました。
グループディスカッション
自分たちのタイプを知った後、出来事を出し合って、それぞれのタイプがどのように感じ、どのように行動するかを共有しました。
同じ事柄でもタイプごとに違うことに驚いたり笑ったり楽しい話し合いになりました。
あるキャリア支援指導者セミナーで、「絶対、あの人は私の事を嫌ってる。意見に真っ向から反対するし、話しかけても冷たいし」という見方・判断をした人が、その相手にそのことを伝えたら、「え?そんな態度とったっけ?覚えてないよ。」で拍子抜け。その後は、ライフスタイル(コミュニケーションスタイル)を理解し合い、語り合えるまでになり、名(迷?)コンビと言われるに至った、という話も紹介されました。
ポイント:自分のらしさを知ることがなりたい自分になる第一歩
①押し付けられた自分ではなく、今の自分らしさをみつめる
②自分らしさを受け入れる(例えそれが自分の好みでないとしても(笑))
③こどもの「自分らしさ」ライフスタイルを知るすることで、その行動や判断の仕方の癖が分かり、理解の助けになる。コミュニケーションの取り方のヒントになる。
自分の人生の主人公は自分です。
自分が決めて行動すれば、なりたい自分になれるのですね。
セミナーで使ったスライドを掲載しておきますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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Maker’s Clubは、こども達の工作体験と並行して、親御さん向けのセミナー「実践アドラー子育てセミナー」を開催しています。単に学ぶだけではなく、それぞれの課題や困りごとを共有しながら、子育て支援をしています。こども達だけでなく、親御さん同士もつながって、みんなでこども達の夢と成長を支援しましょう。