目次 [閉じる]
これまでの歩みと、これからの連携を考えるラウンドテーブル
2026年3月29日(日)、新大阪にて、NPO法人メイカーズクラブ若手会CYTの「CYT活動報告会2025」を開催しました。
若手会CYTは、2022年度第5回キャタピラーSTEM賞・学生部門優秀賞をきっかけに発足した、メイカーズクラブの若手メンバーによる活動チームです。小学生対象の工作教室、教材開発、定例会での勉強会や意見交換を通じて、試行錯誤による思考力の育成と、世代間のつながりによる相互成長をめざして活動してきました。2025年度は、社会人、大学生・大学院生、高専生が参加し、それぞれの立場から活動を支えました。
MCとCYTのこれからを考える
はじめに、NPO法人メイカーズクラブ代表・中谷敬子より、MCとCYTの今後の連携実践に向けた現状と課題について話題提供を行いました。
CYTは、定例会議、自主プロジェクト、MC工作教室での工作サポートなどを担ってきました。一方で、メンバー構成の変化や、社会人メンバーが増えることによる時間的制約、新しい人材の広がり、継続性の確保など、今後に向けて考えるべき課題も見えてきています。中谷からは、結論を急ぐのではなく、CYTが何をしたいのか、どのような活動なら関わり続けられるのか、MCとしてどのような支援ができるのかを、参加者とともに考えたいという提案がありました。
また、今後の構想として、小・中・高校生が継続的にMCの活動に関わり、CYTとの交流を通じて次の担い手へと育っていく「CYT Jr.」の考え方や、CYTの自主企画をMCが確認し、助成金などで支援していく仕組みについても共有されました。
CYTからの2025年度活動報告
半年をかけて取り組んだ教材開発とWSプログラム
続いて、若手会CYTのメンバーより、2025年度の活動報告が行われました。発表は、武山実奈さん、石田大輔さん、中谷亘佑さんを中心に行われ、2025年度の活動、とくにKOKORO-NET in KOBEとの共催による「からくり人形に学ぶ日本文化体験ワークショップ」について、準備から当日までのプロセスが紹介されました。
このワークショップに向けて、CYTでは6月から教材開発を進めました。6月29日にテーマ案を出し合い、7月6日に「ゼンマイ式で動く乗り物」をテーマに決定。その後、試作品の組み立て、キット作成、進行スライドづくり、交野市での小学生向け工作教室、設計改良を経て、12月6日のKOKORO-NET in KOBE共催イベント本番へとつなげました。
「車づくり」は日本文化交流になるのか
報告の中で印象的だったのは、KOKORO-NET in KOBEから投げかけられた「車づくりが日本文化の交流なのか」という問いでした。CYTはその問いを受け止め、単なるゼンマイ車づくりから、茶運び人形に着想を得たからくり工作へと教材を発展させていきました。歯車とゼンマイを使うこと、立った状態で動くための構造、頭部アタッチメントなどを検討し、より日本のものづくり文化を伝えられる教材へと改良しました。
設計したメンバーの感想
設計を担当したメンバーからは、組み立ての難易度、印刷時間やコスト、けがのリスク、部品数の削減など、実際に教材として使うからこそ見えてきた課題も共有されました。「設計上は完璧に見えても、実際に作ってみると問題点が多い。試作は大事で、繰り返すことでいいものを作っていける」という振り返りは、ものづくりの本質を表す言葉でした。
オンライン参加者も交えた意見交換
報告後は、会場参加者に加え、オンラインで参加した正会員、KOKORO-NET in KOBEの皆さま、若手会CYTのメンバーも交えて意見交換を行いました。
話題は、CYTとして今後どのような活動を続けたいのか、MCにどのような支援を求めるのか、若手が主体的に企画を立ち上げるためにどのような仕組みが必要かなど、多岐にわたりました。MC側からは、TAボランティアへの謝金・交通費支援の継続に加え、技術者との対話、若手自主企画への助成、社会貢献活動証明書の発行など、今後検討したい支援の方向性も示されました。
今回の報告会は、単なる活動報告にとどまらず、若手が自分たちの経験を言葉にし、MC会員や関係者とともに次年度の活動を考える場となりました。
若者が自ら企画し、実践する場へ
2026年度に向けては、「若者が自ら企画実践する兵庫の技術現場と学ぶ対話・体験プログラム」が、ひょうご・みんなで支え合い基金・若者活動応援分野の助成金に採択されています。今後は、兵庫県での活動や学生・若手の主体的な企画をさらに後押ししながら、ものづくりを通した対話と体験の場を広げていく予定です。
メイカーズクラブは、CYTを単なるサポートチームとしてではなく、若者自身が考え、動き、学び、次の世代へつなぐ場として育てていきたいと考えています。
今回の活動報告会は、そのための大切な一歩となりました。
ご参加くださった皆さま、オンラインでご意見を寄せてくださった皆さま、KOKORO-NET in KOBEの皆さま、そして一年間活動を積み重ねてきた若手会CYTの皆さまに、心より感謝申し上げます。
開催概要
事業名: CYT活動報告会2025
日時: 2026年3月29日
会場: 新大阪
主催: NPO法人メイカーズクラブ
発表: NPO法人メイカーズクラブ若手会CYT
発表者: 武山実奈、石田大輔、中谷亘佑
取組参加: 藪淑乃、北条瑠奈、中谷允則、伊丹瑞稀、広嶋謡
内容: 2025年度活動報告、KOKORO-NET in KOBE共催事業の報告、2026年度に向けた意見交換

