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【コラム】好きなことの中の『宝物』見つけを親子で楽しむ

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まだ幼いこどもたちが、「将来の夢」や「好きなこと」を語る言葉の中は、大人には、その意味が分からないような「謎の言葉」も含まれています。そんな言葉の中に、実は、こどもたちが、人生を通じて「大切にしたいこと」が現れています。

応援するおとなは、思い込まず、急がず、こども達と一緒に、その「大切にしたい事」を探究する時間を過ごすことを楽しみましょう。
こども達とともに、楽しんで一緒に好きなことを究める日常を過ごすことが、彼らの夢への支援になるなんて、とても素敵なことですね。

昨日、あるブログにあった、”「常に、『自分の研究』を持ち続ける」こどもたち”という表現に触れて、「彼らの人生に繋がる『好きなこと』」をこども達が楽しんで探せる環境の大切さについて考えました。

こどもが表現する「謎の言葉」の中に、こどもたちの心の中にある宝物からのヒントがります。

好きなことが夢に繋がる、ということ

高校生や大学生であっても、いや、高校生大学生になると、というべきでしょうか、「将来の夢は何ですか?」と聞かれて、即答できる人は多くはないように思います。

私は、これは自分の中に無い、自分の外側からの「モノサシ(基準)」で、自分を測ろうとしてしまうところにその原因があるように思います。

成績、得意なこと、実現可能性など、色々と考えすぎて、結局、自分の気持ちが分からなくなってしまう。

小さな時に、「自分は何が好きなのか」を体験を通じて、時間をかけて追い求めた体験が大切だなと思うのは、このような悩みに直面する高校生・大学生に出会った時です。

もちろん、彼らの中には、「彼ら自身の大切にしたい事」がすでにあるので、それを見つけさえすればいいので、手遅れなんてことは全くありません。何歳であろうが、その人自身が「自分の中からあふれ出る好奇心や思い」の根っこにある「源泉」のような、人生を通じて大切にしたいこと(価値観と言ってもいいかもしれません)を見つさえすれば、「将来の夢」に繋がる第一歩を自分で考え選択して、歩んでいくことができます。

何事にも遅いということはありません。

でも、もし、小さな時から、自分の好きなことをトコトン追求する体験をする機会に恵まれれば、そのこどもは好きなことに秀でるだけではなく、とんでもなく凄いレベルに、その好きなことを人生の夢として実現していけると思います。

こどもが伝える「謎の言葉」

では、私達大人は、こどもの「好き」を早く見つけて、それを育てればいいんだな、、、と、簡単にはいきません。

こどもの好きなことの根っこにある「大切にしたいこと」をこども達は、的確に表現しているとは限らないからです。

こどもの「言葉」からそれを見つけることは、たぶん、難しい。
でも、「行動」からなら、見つけることができると思うのです。

親子で、こどもの好きなことに一緒に関わって欲しいと思う理由は、ここにあります。

一緒に楽しみながら、観察して、問いかけて、そんなやり取りの中から、こどもたちは、自分のすきなことの「何が好きなのか」「何をもっと究めたい(きわめたい)のか」に気づくのです。

道のごみを集める人になりたい

また、あるこどものお話をします。Aくんとしましょう。

Aくんは、小学1年生の時、「大きくなったら、ごみを集める人になりたい」と言いました。お母さんは、よく意味が飲み込めず、「ゴミ収集車のような働く車が好きだからかな」と思っていたそうです。

長い月日が経って、中学生(高校生だったかもしれません?)になった彼は、またこう言ったそうです。

「僕は、会社に入ったら、そのお給料で、寂れた森を買うよ。それから動物を買ってそこに放して森を作るよ」

そして、さらに月日は流れ、今、彼は、環境に関係する学部を目指す受験生です。

小学1年生の時「ゴミを拾う」と言っていた彼は、環境に関わる未来に向けて夢を追いかけています。

少なくとも、彼のお母さんは、小学1年生の息子の言葉から、彼の夢に気づくことはできませんでした。

大人が、こどもの言葉で勝手な思い込みでリードしたりすることは危険です。それに、それではこどもも大人も楽しくない。

こどもが「好き」をきわめることを一緒に楽しもう

こどもが好きなこと、究めたいと思うことを、子供と一緒に楽しんで体験することがとても大切だと思います。

まだ幼いこどもたちであっても、人生を通じて「大切にしたいこと」を持っています。こどもの持っている人生の宝物を、大人は思い込まないでおきましょう。
急がず、焦らずに、こども達と一緒に、その「大切にしたい事」を楽しみながら探究する時間を過ごせることは、親子にとってとても幸せなことですもの。

こども達とともに、楽しんで一緒に好きなことを究める日常を過ごすことで、彼らの夢への支援ができるなんて、とても素敵なことですね。

2020.09.03.
Maker’s Club N

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