製作プロセス公開中です。オリジナル機能の水平回転も動くようになりました。
最新動画です。
説明
アームの上げ下げと、荷物の上げ下ろしができる、クレーンです。モーターと木材を使う本格工作ですが、意外と簡単にできます。
難易度と費用
- ★★★★☆(上級)
- 材料費:モーターとギアボックス2個分程度。
製作プロセスギャラリー
アーム部
ヒノキ材でクレーンのアームを作る
実物大の設計図を描いたら、クリアホルダーで挟み込んで、その上で、木材を合わせながらボンドで貼り付けていくと良いです。
ボンドは乾くとクリアホルダーから簡単に剥がれます。クリアホルダーの方を曲げて、接着した木材の方へ力がかからないようにすること、完全に乾いてからはがすことに注意すれば、簡単にはがせます。
ここでは、接着剤は、木工用ボンドを使いました。
ボンドは、クリアホルダーの上か、要らない紙の上にまとめて出しておいて、つまようじや針金を使って、すくい取って接着面に貼り付けると良いです。
完成したアームと巻き上げ部分の部材
ゴムチューブのサイズは、設計図の寸法から出すことができますが、アームは(残念ながら)ゆがんでいる
ので、寸法がずれていました。そこで、実物に合わせて、ゴムチューブをカットすることにしました。
これによって、きれいにアームの間にはまりました。
アームの巻き上げ部分の製作
アームのベースを取り付けました。
アームの間にピアノ線を渡して、ベースに取り付けます。このときに、アームの木材に直径1㎜の穴をあけます。
ここで、「ピンバイス」が活躍しました。
アームの先端にプーリーを取り付けました。
アームの先にフックを上下させるための糸を渡すプーリを取り付けました。左右に動かないように、ゴムチューブで挟んでいます。
駆動部
手順
ギアボックスは、ヤフオクで買いました。
貼ってある値札に125円と書いてありました。
モーターとギアの関係
ビス、ナットを取り出す
ギアとモータの連動
完成した駆動部
全体
前から見たところ
駆動部の拡大画像
本体の水平回転
参考している工作記事では、アームは水平方向へは回転しません。それは面白くないので、水平方向も回転できるように改造することにしました。
ベアリングを作る(ベアリング1号)
プーリーを付けただけでは、まったく動かなかったので、ベアリングを作ることにしました。
ベアリングの作り方
ベアリングには、パチンコ玉を使うことにしました。
パチンコ玉が転がって行かないようにアルミ線をグルーガンで固定しました。
ボールの上を触ると、簡単にころころと回転します。
プーリー
プーリーは、プラスチックのドリンクのキャップの部分を使うことにしました。
クレーン本体と、水平回転するベアリング台の合体
結果→全然ダメでした。
クレーンが重すぎて倒れました。ベアリングもうまく動きませんでした。
失敗です。
原因解明(1)モーター側のプーリーがガタガタしている
モーター側のプーリーの軸がガタガタしていることに気づきました。
そこで、軸の下の部分に穴をあけて、軸ががたつかないように工夫しました。
結果→やっぱり動かない
他にも、プーリーの輪ゴムの長さを変えてみたり、二重にしてみたりしましたが、ダメでした。
ベアリング2号とプーリー2号
変更点
今度は、本格的に改造することにしました。
- 紙コップ
をやめて、紙製の茶筒を使うことにしました。 - ベアリングの方法は同じです。
- モーター側のプーリーは手作りのものを使うのではなく、TAMIYAのプーリーに変えました。
- 輪ゴムを2つ使って2重にしました。
水平回転するクレーン2号の最終形
実はまだ、途中なので、電池ボックスは手で本体とつないでいます。
全体
プーリーとベアリング連結部
プーリー2号は、プーリー1号のアルミ線の代わりに、学校の技術家庭で使い残したゴムチューブを使いました。つなぎ目は、短い竹ひごを差し込んだだけでつないでいます。
プーリー2号とベアリング2号をつないだところです。
水平回転の動画
実はまだ完成していません。
何度も水平回転させていると、ベアリングの上に載せているクレーンが、ゴムで引き出されてしまうからです。
それに、荷物をひっかけようとすると、本体が、台から外れてしまいます。
工夫したところ
- ニューム管が無かったので、技術の授業の残りのゴムチューブを使ったところ。
- もともとなかった水平回転の機能を実装したこと。
材料と用意するもの
材料
製作に使った主な材料の一覧です。これが最適というわけではないかもしれませんが、参考になれば。
1 | モーター(マブチモーター RE-140RA) | 2個 |
2 | 切り替えスイッチ付き電池ボックス単1×2 | 1個 |
3 | プーリー(Φ20mm)×2 | 2個 |
4 | ギアボックス (TAMIYAウォームギアボックスNo.20) |
2個 |
5 | ひのき材 5×5×900mm | 3本 |
6 | ひのき材 3×3×900mm | 1本 |
7 | 1mm厚アルミ板 | 70×40mm |
7 | 木材 6mm厚 60x160mm | 1 |
7 | 工作用紙 | |
7 | ピアノ線 | 約150mm |
7 | ゴムチューブ(外径5mm、内径2㎜) | 約100mm |
6のゴムチューブは、参考資料ではアルミ管だったのですが、手元になかったので、技術の授業で使ったゴムチューブの残りを使いました。
用意する工具
- 工作基本セット(と勝手に呼ぶ)
- 接着剤(セメダイン、木工用ボンド)
- はさみ、カッター、カッターマット
- 筆記用具(フリクションが意外に便利)
- ピンバイス
参考資料
「起重機(クレーン)を作ろう(海保洋司)」、子供の科学(誠文堂新光社)1970年2月、pp.83-85。
作った人
- Joe
- 中学3年
- Maker’s Club
- 2020年7月10日~作成中(2020年7月25日)
感想
「だいたいでいい」と思って作ると、アームが平行にならなかったり、気の長さが足りなかったりして、初めからやり直す羽目になって悔しい思いをします。だけど、根気強くきちんと寸法取りすれば、なかなかにカッコよく仕上がります。