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【知識】ラジオのしくみ#1

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ラジオの豆知識

ラジオとは

ラジオは、空中を飛び回っている放送電波から、自分の聴きたい放送局の電波だけを人が聞こえる音に変えてくれる道具です。

たくさんの放送局があって、たくさんの放送電波が、同時にまじりあって飛んでいるはずなのに、どうして、自分が聞きたい放送局の音が、聞こえるのか不思議ですね。

ゲルマニウムラジオ

中学生メイカーの作ったゲルマニウム・ラジオ

一番簡単なラジオは、ゲルマニウムラジオ(ゲルマラジオ、ゲルマ検波ラジオ)です。
ゲルマニウムという鉱石を使って、「検波」するからです。

ゲルマニウムラジオは、次に説明する、ラジオのしくみの最低限の回路だけで構成されているので、作ってみると、ラジオの仕組みがとてもよくわかるようになります。

電池も使っていないのに、音が聞こえるのがとても不思議。

ラジオの簡単な仕組み

ラジオは、空中を飛び回っている、放送局からの放送電波を受け取って、音が聞こえています。

放送電波から、放送を聞くまで仕事をラジオがしています。

ラジオがしている仕事は、次の通りです。

  1. 【アンテナ】沢山の放送局からのまぜこぜの放送電波を、まぜこぜの高周波電流として受け取る。
  2. 【同調回路】まぜこぜの高周波電流から聞きたい高周波電流だけを取り出す
  3. 【検波回路】聞きたい高周波電流から音の波形を持った電流に変える。
  4. 【増幅回路】音の波形を持った電流の振幅(大きさ)を大きくする。
  5. 【レシーバー】音の波形を持った電流を音波に変える(聞こえる)

この手順を、回路図と突き合わせながら見るなら、断然、ゲルマラジオをお勧めします。

ゲルマニウムラジオの回路部分

それぞれの回路のしていることを書きます。

アンテナ

ゲルマラジオのアンテナの様子

放送局は、それぞれ、放送電波を出していますが、みんな周波数が違います。

アンテナに放送電波が当たると、その電波を、その電波の波の形と同じ電流として受け取ります。高周波の電流なので、高周波電流と読んでいます。

アンテナにはたくさんの種類があります。

同調回路

アンテナに電波が当たると高周波の電流が流れます。

この時の高周波電流には、いろんな放送局の放送が入り混じって載っています。10人の話を同時に聞けた聖徳太子でも聞き取ることはできません。

そこで、この高周波電流から取り出した、自分の聴きたい周波数の波だけをとりだします。これをするための回路が、同調回路です。

同調回路を通過した高周波電流には、自分が聞きたい周波数の波だけが載っています。でもまだ楽しめる音は聞こえません。

検波回路

同調回路を通過した高周波電流から、聞きたい音の載っている高周波電流を取り出すための回路を「検波回路」と言います。

検波回路通過した高周波電流にイヤホンをつなげば音を聴くことができます。

増幅回路

音は波です。音波と言います。波の振幅(大きさ)が大きいほど、大きな音が聞こえます。一人でラジオを聞くより、みんなでラジオを楽しみたいので、検波回路の後に、「増幅回路」を付けて、音を大きくします。

イヤホン

イヤホンは、ご存知の通り、完成したラジオの音波を聞くためのパーツです。

(クリスタル)イヤホンのリード線の先を10円玉に繋ぐと、ザリザリザリ~という音が聞こえます。試してみて下さい。

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