#1 聞こえるゲルマニウムラジオとの比較実験
僕は、ゲルマラジオを作ったことがあります。友達のバーアンテナラジオがなぜか動きません。学園祭で展示する予定らしいので、動くように手伝うことになりました。
#1の目的とすること
バーアンテナラジオの動かない原因を突き止め、聞こえるようにする。
- 目的は、ゲルマラジオと比較実験することです。
- することは、次の通りです。
- 聞こえているゲルマラジオを同じ場所で聞いて、聞こえるかどうかを確かめる。
- 回路を確かめる。
友達のラジオの故障個所の予想
アンテナ
僕のゲルマラジオを聞いてみないとわかりませんが、たぶん、学校でも聞こえると思います。
僕が作ったラジオはバーアンテナを使わずに、15m長さのエナメル線を撒いて行って、作成しました。ラジオ本体にコイルをまきつけています。
このコイルを巻くのはとても大変でしたが、キレイに巻くと綺麗に聞こえました。
友達が作ったゲルマラジオには、バーアンテナが使われています。
アンテナに原因があるのではないかと思っています。
今後
バーアンテナのラジオは作ったことがないので、一度作ってみようと思っています。学園祭がもうすぐなので、急がなければなりません。
J(中3)
ラジオの豆知識
ダイオードラジオとは
ダイオードラジオは、ゲルマラジオとも呼ばれています。
それは、昔、ゲルマニウムとダイオードは、どちらも、ラジオの仕組みの中の「検波」の役割をしていたからです。
ラジオの簡単な仕組み
ラジオは、空中を飛び回っている、放送局からの放送電波を受け取って、音が聞こえています。
放送電波から、放送を聞くまで仕事をラジオがしています。
ラジオがしている仕事は、次の通りです。
- 【アンテナ】沢山の放送局からのまぜこぜの放送電波を、まぜこぜの高周波電流として受け取る。
- 【同調回路】まぜこぜの高周波電流から聞きたい高周波電流だけを取り出す
- 【検波回路】聞きたい高周波電流から音の波形を持った電流に変える。
- 【増幅回路】音の波形を持った電流の振幅(大きさ)を大きくする。
- 【レシーバー】音の波形を持った電流を音波に変える(聞こえる)
このどこかに間違いがあるから、友達のラジオは動かないのだと思っています。
それぞれの回路のしていることを書きます。
アンテナ
放送局は、それぞれ、放送電波を出していますが、みんな周波数が違います。
アンテナに放送電波が当たると、その電波を、その電波の波の形と同じ電流として受け取ります。高周波の電流なので、高周波電流と読んでいます。
アンテナにはたくさんの種類があります。
同調回路
アンテナに電波が当たると高周波の電流が流れます。
この時の高周波電流には、いろんな放送局の放送が入り混じって載っています。10人の話を同時に聞けた聖徳太子でも聞き取ることはできません。
そこで、この高周波電流から取り出した、自分の聴きたい周波数の波だけをとりだします。これをするための回路が、同調回路です。
同調回路を通過した高周波電流には、自分が聞きたい周波数の波だけが載っています。でもまだ楽しめる音は聞こえません。
検波回路
同調回路を通過した高周波電流から、聞きたい音の載っている高周波電流を取り出すための回路を「検波回路」と言います。
検波回路通過した高周波電流にイヤホンをつなげば音を聴くことができます。
増幅回路
音は波です。音波と言います。波の振幅(大きさ)が大きいほど、大きな音が聞こえます。一人でラジオを聞くより、みんなでラジオを楽しみたいので、検波回路の後に、「増幅回路」を付けて、音を大きくします。
イヤホン
イヤホンは、ご存知の通り、完成したラジオの音波を聞くためのパーツです。
(クリスタル)イヤホンのリード線の先を10円玉に繋ぐと、ザリザリザリ~という音が聞こえます。試してみて下さい。
その記録を、中学生メイカーが綴っています。