●接着剤は「工作の基本のき」●
接着剤には色々な種類があり、それぞれの特徴があります。
様々な材料に、どの接着剤を使うかは模型作りの重要なノウハウで、模型工作の「基本の基」です。使い道に合わせて上手く接着剤を選べば丈夫に接着することができます。
いろいろな接着剤の特徴を理解して、適材適所に接着剤を正しく使いこなす知識を身につけて、模型工作名人になりましょう。
エポキシ系接着剤を使いました
エポキシ系接着剤は、水にも強く、強度を高く出せる接着剤の一つです。
模型飛行機を飛ばしていて木材でできた機体が折れたりしたときは、エポキシ系接着剤を使うのも良いアイデアです。
木材が折れたときの断面は、平面ではなく、破断面を密着させられないからという理由もありますが、同時に、飛行機を飛ばしているときに、雨にあたることもあるだろうし、墜落などで強い力を受ける危険性も高いので、高い強度の出るエポキシ系接着剤は好都合というわけです。
バルサとヒノキなのどの木工には「木工ボンド」が良く使われますが、水溶性なので水にぬれるところにはつかえません。
木、プラスチック、金属には、多用途ボンドを使いますが、強度が必要な接着には、エポキシ系の2液混合接着剤を利用します。
ここで使うエポキシ系接着剤
ここでは、エポキシ接着剤(5分硬化タイプ)を使います。
エポキシ系接着剤を使った接着の仕方
エポキシ系接着剤は、A液、B液と呼ばれる2種類の接着剤を混ぜてから使います。
手元のエポキシ系接着剤は5分硬化タイプですが、もっとゆっくりと硬化が進むものもあります。
- エポキシ系接着剤は、A液、B液と呼ばれる2種類の接着剤を混ぜてから使います。
A剤、B剤を同量、要らない厚紙などに絞りだして、付属のへらで均一になるまでよく混ぜます。 - この時、泡が接着剤の中にできることがあります(たいていできます)ので、ドライヤーを使って、接着剤全体を温めます。これにより、泡を抜くことができます。
- 接着面の両面に均一に塗って、すぐに貼り合わせて固定します。
固定の仕方の一つにまち針を使った方法があります。模型飛行機の接着にはよく使われます。(後ろに書いてあるので参考にしてください。) - ドライヤーをかけたり、暖房機の温風が当たるところなど温かい場所で静かに置いておく。使用した接着剤の場合は、20℃で40分以上固定、24時間後で最終の強さになります。
固定の工夫
模型工作で、バルサ材を貼り合わせるときなどに、まち針を接着面を渡るように刺し固定することがよくあります。
まち針で固定するときには、接着している部材が曲がってしまわないように、平面に置いた状態で刺すとよいです。置く平面の上に、サランラップを置いておくと、にじみ出た接着剤がくっついてしまうのを防ぐことができます。
まち針は100均ショップに売っているものを使いました。結論として、「模型工作で使う固定のためのまち針は、100均のものはやめた方がいいかもしれない」です。
刺すときは、全く問題なかったのですが、外すときに引っ張ると、次々に頭の丸い飾りだけが取れてしまいました。ただの針金になったまち針は手で引っ張っても抜けず、ペンチで抜かなければいけませんでした。抜いた針には、バルサの繊維がついていたので、針も一緒に接着されていたのだと思います。
今度は、裁縫道具を扱っているお店でまち針を買ってみようと思います。
曲がって接着してしまったら、、、
まっすぐ接着するつもりだったのに、曲がって接着してしまった。
そんな時でも、エポキシ系接着剤は、手軽な手立てがあります。
エポキシ接着剤は、接着後、完全強度が出た後でも60~70°で軟らかくなります。接着部をドライヤーで加熱しながらて少しずつ力を入れて戻すようにすれば多少戻ります。
【例】エポキシ接着剤を使って接着した曲がった機体の首の補正
実際に、エポキシ接着剤を使って接着した曲がった機体の首を補正した例を紹介します。
まとめ:接着剤に詳しくなれば工作の腕が上がりそう。
接着剤には、木工用ボンド、二液混合型、ゴムのり、ビニール用、多目的、、、たくさんの種類があります。接着剤を詳しく調べて整理してみようと思い立ちましたが、ホームセンターのたくさんの接着剤の前に断念しました。
でも、工作中に、木材と金属を接着しようとしてうまくいかなかったり、木工用ボンドが濡れてしまって壊れてしまったりといった苦労の経験は、誰にもあると思います。接着剤の正しい使い方とその特徴をよく知って使い分ければ、ほとんどのものをしっかり丈夫に接着することができそうです。
機会を見つけて、接着剤の研究をしてみたいと思います。