メイカーズクラブ若手会CYT | 活動報告 | 2026.08.24
最先端研究を体感
株式会社中村超硬 企業見学会
― 技術だけでなく、「ピンチを次につなげる力」を学ぶ ―
実施日:2026年8月24日(月)
訪問先:株式会社中村超硬 本社MACセンター
所在地:大阪府堺市西区鶴田町
企画:NPO法人メイカーズクラブ
参加:若手会CYTメンバー1名ほか、
大阪商工会議所関係者、堺市経営者協会の女性経営者
2026年8月24日、NPO法人メイカーズクラブ若手会CYTの活動として、
株式会社中村超硬の企業見学会を実施しました。
今回は、ものづくり企業がどのように成長してきたのか、
そして現在どのような技術・研究開発に取り組んでいるのかを、
経営、製造、研究という複数の視点から学ぶ機会となりました。

若手会CYTおよび工作TA協力学生を対象に企画した企業見学会
見学会は、まず井上誠会長から会社の歴史を伺うところから始まりました。
企業の成長は、一直線に順調に進んできたものではありません。
これまで何度も大きなピンチを迎え、そのたびに、
どのように状況を受け止め、次の展開へつなげてきたのかを、
具体的な歴史とともに熱く語ってくださいました。
特に印象に残った話
会社が「絶体絶命」ともいえる状況に直面したとき、
その危機を救ったのは、ピンチになってから急に始めた事業ではなく、
その前から小さく育て始めていた、まだ「若葉」のような新しい事業
だったというお話です。
その小さな事業が危機を支え、
やがて次の大きな事業展開へつながっていったとのこと。
日頃から探究を続け、小さな可能性を育てておくこと。
そしてピンチの中でも慌てるだけではなく、
やるべきことを粛々と実践し続けること。
技術や経営の話を超えて、その姿勢そのものが強く心に残りました。
続いて、工場・研究施設を見学しました。
特殊精密機器に関わる製造技術だけでなく、
材料系、化学系など、幅広い領域の研究・製品開発について説明を受けました。
「ものづくり企業」という言葉から、
機械加工だけを思い浮かべがちですが、
一つの製品や新しい事業の背景には、
機械、材料、化学など、異なる専門性が組み合わされていることを実感しました。
中でも印象的だったのが、
高い技能をもつ技術者によるろう付けの実演です。
見学に参加した機械系教員にとっても、
熟練技術者による実際のろう付け作業を目の前で見るのは初めての経験でした。
高度な研究開発や最新設備だけではなく、
長年培われた人の技術があってこそ、ものづくりが成立する。
そのことを強く感じる実演でした。
今回、若手会CYTからの参加は1名でした。
しかし、人数の少なさとは反対に、見学中の質問はとても活発でした。
技術、研究、製品、会社の歩みについて次々と質問が出て、
一つの場所で話を聞き始めるとなかなか次へ進めないほど。
当日は、大阪商工会議所の関係者、
堺市経営者協会の女性経営者にもご参加いただき、
学生、企業、経営に関わる大人が一緒に話を聞く場となりました。
結果として、当初の予定時間を延長しての見学となりました。
少人数だからこそ、分からないことをその場で問い、
さらに深く聞くことのできる、密度の高い企業見学となりました。
メイカーズクラブ若手会CYTでは、
子どもたちの工作を支える活動や教材開発だけでなく、
企業や技術者、社会人と出会い、
自分自身のこれからを考える機会も大切にしています。
実際の仕事の現場で、
「どんな技術が使われているのか」
「なぜこの事業を始めたのか」
「困難なとき、どう判断したのか」
を直接聞くことは、
将来の仕事を考えるだけでなく、
自分がどう学び、どう行動していくかを考える機会にもなります。
今回の見学で印象に残ったのは、
最新技術そのものだけではありませんでした。
日々、新しいことを探究しておくこと。
小さくても新しい可能性を育てておくこと。
ピンチのときにも、やるべきことを続けること。
そうした積み重ねが、
思いがけない危機を乗り越え、
次の大きな挑戦につながることを学んだ企業見学となりました。
株式会社中村超硬の皆さま、
見学・交流にご参加くださった皆さま、
ありがとうございました。
NPO法人メイカーズクラブ/若手会CYT

